やっとのことで母乳育児が軌道に乗ってきたら沸く「いつまで続けるんだろう」という疑問。ミルクであれば1歳を目安に卒業しますが、母乳育児に明確な終わりどきはありません。
こんにちは!
3人の子持ち(娘・娘・息子)で田舎住まいのノッポです。
母乳育児が長くなればなるほど、「いつやめようか」「そろそろ卒乳してほしい」という考えが出てきますよね。そこで今回は、母乳を辞めるタイミングや反対に長く続けるメリットなどを解説していきます。授乳という今しかない貴重な時間を大切に過ごすためにも参考にしてみてください。
母乳をやめる平均的なタイミング
日本では多くのママが職場に復帰する1歳から1歳半で断乳をする傾向が強いようです。現在、授乳中のママでもこの情報を見かけて、「1~1歳半頃に断乳・卒乳しよう」と意識するというのもあるかもしれませんね。
ただ、職場復帰後も母乳育児を続ける人は一定数います。私もその一人で、1歳で保育園に預けてから今まで(2歳2か月)母乳育児を続けています。預けはじめは日中に張ったり、乳腺炎になったりしないか心配でしたが、張ることはあってももともと乳腺炎になりにくい体質なのか乳腺炎にはなりませんでした。
保育園に預けたあとの授乳回数とタイミングは次のとおりです。
- 登園前
- 降園後
- お風呂中
- 夕食後
- 入眠時
- 就寝中
保育園に預けはじめてから1年ほど経ちましたが、現在はこんな感じです。
- 朝起きる前
- お風呂中
- 入眠時
- 就寝中(体調にあわせて1~2回)
体調が悪い場合は、就寝中に1~2回ほしがりますが、体調が良い場合には朝起きる前まで授乳なしのこともあります。預けはじめた当初より回数が減ったため、精神的にも身体的にもだいぶ楽になりましたが、それでもまだまだ大変なことに変わりはないですね・・・。
母乳育児はいつまで続ける?
授乳中のママのなかには、祖父母世代などから「まだ飲ませているの?」という言葉をかけられたことをきっかけに「おかしいのかな?」と不安に思った人もいるかもしれません。
しかし、1~1歳半に必ず母乳育児を辞めなければいけないということはありません。WHO(世界保健機関)では、2歳またはそれ以上の年齢まで母乳育児を継続することを推奨しています。また、ユニセフやWHOの発表によると、卒乳時期の世界平均は4.2歳とのこと。赤ちゃんとママが続けたい、または続けられる環境にある場合は、4歳前後まで母乳を与え続けても問題ないと言えるでしょう。
母乳育児を長く続けるメリット
母乳育児は短期的には乳幼児突然死症候群(SIDS)や感染症にかかるリスクの減少といったメリットがありますが、長期的にも以下のようなメリットがあることが分かっています。
- 肥満リスクの低下
- 知能の向上
- 小児白血病の発症リスクの低下
- 精神的な安定に繋がる
これらは赤ちゃんにおけるメリットですが、長期的に母乳育児を続けることはママにとってもメリット多く、次のような効果が期待できます。
- 乳がん・子宮がん・卵巣がんリスクの低減
- 高血圧・心臓疾患・脳卒中リスクの低減
- 糖尿病・メタボになるリスクの低減
- アルツハイマーになるリスクの低減
- 病気のときでも母乳なら飲んでくれる安心感がある
長期とは曖昧ですが、6か月を目安に母乳育児の期間が長くなればなるほど、これらのメリットを受けられるそうです。そのため、母乳育児をしているかたは、最低でも生後6か月までは継続したいところです。
ただし、「1滴でも母乳育児」と言われるほど、母乳に含まれる栄養価は高く、その栄養は赤ちゃんに良い影響を及ぼします。そのため、6か月以内で母乳育児に終止符を打ったとしても、「ダメな母親」と自分を責める必要はありません。なお、まったく母乳を与えられなかった赤ちゃんよりも期間は短くとも母乳を与えられた赤ちゃんのほうが、健康効果が高いことも分かっているので安心してください。
我が家の経験談ですが、子ども3人とも2歳すぎまで母乳育児を続けました(3人目は現在進行形)。その間、イヤイヤ期や保育園入園を経験しましたが、おっぱいがあったからか精神的に安定していたと感じます。上2人のイヤイヤ期を振り返ってみても大変だった記憶がなく、イヤイヤ期まっただなかの3人目も特大の癇癪を起こすこともありません。3人目はこれから大爆発が待っているかもしれませんが、おっぱいで上手く乗り切れる気がしています。
※母乳と健康・知能については、研究途中の分野であることから、効果の確実性を保証できるものではありません。
母乳育児を長く続けるデメリット
母乳育児にはメリットが多いですが、長く続けた場合には主にママに対して次のようなデメリットがあります。
- 身体的な負担がある
- 夜間授乳が続く場合、寝不足になる
- 時間的な制約が生まれる
一般的に赤ちゃんにとってのデメリットはありませんが、ママにおいては時間的制約や身体的な負担、寝不足といったデメリットが出てきます。満2歳の3人目授乳中の私もこれらは実感しています。とくに夜間授乳による寝不足はなかなかツラいものですね・・・。これらを考慮したうえで、続けるか辞めるかを判断するのもありでしょう。
母乳育児を辞めるメリット
たとえば平均的なタイミングやそれ以前に母乳をやめた場合、主にママにとって次のようなメリットがあります。
- 夜間授乳がなくなるため、睡眠不足が解消される
- 時間的・身体的制約がなくなりストレスが減る
- 仕事復帰がしやすくなる
- 薬やお酒の制限がなくなる
とくに離乳食よりも母乳の割合が多かった場合、ミルク育児に切り換えることでママも自由時間を取りやすくなります。離乳食完了期に近い場合は、母乳による栄養補給がなくなることで離乳食が進みやすくなることもあるでしょう。
母乳育児のやめ時のサイン
母乳育児はミルク育児のように「1歳を目安にやめる」という明確な基準はありません。ママと赤ちゃんを取り巻く状況によってはいつやめても大丈夫です。ただし、1歳前にやめる場合は、哺乳瓶からミルクを飲める必要があります。また、1歳後にやめる場合は、コップ飲みで水分補給できることが前提条件となります。
母乳育児は徐々にフェードアウトするのがおすすめ
「そろそろやめよう」と決めたらすぐに行動に移したくなりますが、いきなりやめてしまうと乳房が張ったり、乳腺炎になったりといった乳房トラブルが起きてしまいます。そのため、やめると決めたら1か月ほど期間を設けて、1週間ごとに徐々に回数を減らすようにしましょう。
期間や精神・身体的に余裕がある場合は、卒乳を選択したほうがトラブルに見舞われる確率が減ります。
不安な場合は助産院やクリニックなどに断乳・卒乳の相談をするのもおすすめです。断乳時の母乳ケアを実施してくれるところもあるので、一人で断乳を実施するよりも安心できるはずです。
母乳育児に正解なし!ママと赤ちゃんのタイミングで
1歳半健診のときだったかと思いますが、かかりつけのお医者さんから「まだ飲んでるの?」と言われました。一般的に1歳前後で卒乳・断乳する人が多いため、ある意味当たり前の反応だと思います。
しかし、母乳育児は絶対にこのタイミングでやめなければいけないという基準はありません。ママと赤ちゃんに無理がないタイミングでやめるのが最適なタイミングと考えます。
なかには職場復帰など、やむを得ず断乳しなければいけないママもいるでしょうが、その場合でもママにも赤ちゃんにも無理が生じないように徐々に準備を進めていきましょう。
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